「やすらぎの郷」に思うこと

「シニア」のためのドラマ、とか言われると、ちょっとちょっと、と思いますが、予想した以上
に楽しんでいます。

キャストの石坂浩二、浅丘ルリ子が嬉しいですし、脚本・倉本聰が嬉しいです。

 

で、何といっても石坂浩二です。

私にとっては「ヒーロー」でした。

 

 

大河ドラマ「天と地と」の石坂浩二

 

 

上杉謙信役が石坂浩二

武田信玄が高橋幸治

ほかに宇野重吉樫山文枝など。

謙信の子供時代を中村光輝が演じて人気でした。

調べてみると1969年の放送です。

ということは、私は中学生ですね。

 

確か、謙信が敵に囲まれた城に一人で入城するシーンがあって、白馬に乗って城に向かって走るのです。

これがものすごくカッコよくて、今でもあのシーンを思い浮かべるとドキドキします。

 

川中島の戦いをメインに謙信と信玄の戦いを描いた大河ドラマでしたが、これで歴史が好きになり、原作はもちろん、司馬遼太郎や吉川英治などを読むきっかけになりました。

 

大河ドラマはその後、
「樅ノ木は残った」(平幹二朗)
「春の坂道」(中村錦之助)
「新・平家物語」(仲代達矢)
「国盗り物語」 (平幹二朗)
「勝海舟」 (松方弘樹)と続き、
1975年にはまた石坂浩二主演で
「元禄太平記」が放送されました。

でも、「元禄太平記」の記憶がありません。

「勝海舟」まではずっと見ていたのに。

柳沢吉保のイメージが良くなくて見なかったのかもしれません。

 

謙信=石坂浩二であり、長いこと私にとってはヒーローでした。

 

 

脚本家・倉本聰

 

 

「北の国から」は見ていました。

「前略おふくろ様」も大好きでした。

今調べてみると、

「青春とはなんだ」「これが青春だ」も倉本脚本だったのですね。

懐かしい青春ドラマです。
ラグビーと言うものをここで知りました。

 

 

最近のものでは「風のガーデン」がよかったです。

中井貴一主演。

緒形拳の遺作となったドラマでした。

このとき、中井貴一の子供役で出ていたのが黒木メイサと神木隆之介。2008年のドラマです。

 

熱狂的に好き、ではありませんが、結構良く見ていた脚本家さんです。

 

「やすらぎの郷」は倉本さんがテレビ朝日に持ち込んだそうですが、お昼の時間、「徹子の部屋」のあとにドラマ枠を作ったのは英断でした。

 

最近のドラマは確かに「大人」が見たいと思うものが少ないですし、キャストが懐かしい俳優さんたちで、加齢を嘆く台詞や、人が離れれゆく寂しさを語られると俳優さんでなくとも、年齢を重ねればみんな似たような思いを持つのだろうなあ、としみじみ思います。

 

 

浅丘ルリ子さんも加賀まりこさんも70代後半ですから微妙に「同世代」ではないのですが。特に女性が老いてゆくとは、どういうことなのか、考えさせられます。

 

 

美しく老いて楽しく暮らす

 

 

これが理想ですね。

難しいことですが。

ドラマでは女優たちは、孤独です。
が「やすらぎの郷」では旧知の仲間がいて幸せそうです。

 

設備のいい老人ホームはたくさんありますが、住んでいる人たちは誰とも話をしなかったり、ヘルパーさんだけが話し相手だったりするのです。

 

70歳80歳になって,どうして寂しい暮らしをしなければならないのでしょう?

 

「やすらぎの郷」がドラマとして今後どのように展開してゆくのか分かりませんが、仲間と暮らす
楽しさは失われませんように、と願っています。

 

年齢を重ねることの切なさ、寂しさ、どこかで「老人」であることを認める日がくるのでしょうが、まだまだ抵抗したい気持ち。

いろいろな思いを込めて、ある意味ドラマのストーリーなどおかまいなしに、女優さんたちを眺めています。



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