大河ドラマが「らしかった」頃 「天と地と」「新・平家物語」

NHKの大河ドラマは昭和38年1963年から放送されているそうです、

 

来年は「いだてん」に決まっていて主演は中村勘九郎、阿部サダヲ、これが59作目だとか。

 

これだけ続いていると、西郷とか秀吉とか信長とか竜馬、新撰組、武田信玄、謙信。

さらに平清盛など。様々な人が演じていて、自分が見たドラマのキャストのイメージが強く記憶に残ることになります。

 

 

仲代達矢の清盛

 

 

そういう意味では、松山ケンイチの清盛は最悪でした。

「新平家物語」は清盛を良く描き過ぎだったかも、しれませんが。

平安時代の優雅さの残るドラマだったように思います。

その記憶があったために、松山ケンイチのドラマは余計に美しくなく思われたのでしょう。

今振り返ってみれば、森田剛の時忠など、面白いキャストでした。

 

「新・平家物語」は大河10作目。1972年の放送です。

清盛に仲代達矢、時子に中村玉緒、時忠に山崎努、などでしたが、覚えているのは仲代達矢だけで、これをきっかけに日生劇場に足を運び、仲代達矢主演のシェークスピアの舞台に熱中したのでした。

この頃は高校生。

「オセロ」が特に印象的でしたっけ。相手役が栗原小巻で、当時はサユリストに対してコマキリストと言われたファンが大勢いたのでした。

 

 

仲代さんは、今も舞台に立ち続けていて、当時からずっと素敵な役者さんです。

 

 

石坂浩二の謙信

 

これは

「天と地と」大河7作目、1969年の放送でした。

私は中学生。

謙信の少年時代を演じた中村光輝くんが人気でした。

現在では、中村又五郎さん。

 

謙信の父役が滝沢修さん。

従兄弟は山口崇さん、

宇佐美定行が宇野重吉、その娘乃美が樫山文枝

信玄は高橋幸治さんでした。

 

なんといっても、謙信が白馬に乗ってひとり敵陣を突き破って、囲まれた味方の城に走る光景が記憶に残るカッコよさでした。

 

白い頭巾で馬を走らせる謙信は素敵でした。

 

 

大河ドラマは憧れのドラマでした

 

 

他では見られない豪華なキャスト。

重厚な演出。

いかにも時代劇的な美しさ。

形式美と、武士としての潔さ。

そういう特別なドラマが大河ドラマでした。

と言っても、そうたくさん見てはいないのですが。

 

それでも、中学、高校の頃の印象は強烈で、その分、現在の大河ドラマは、まあ普通のドラマよね?と思います。

そこには「憧れ」がもう失われていて久しく、人の生き方が、こうありたいという規範にならないドラマになっているように思われます。

 

そう思うのは、自分の感性から瑞々しさが失われているということなのかもしれません。

 

 

しかし、大河ドラマの歴史を見ていると、真田広之の足利尊氏は見たかったな、と思いますね。

 

 

思い込みと現在

 

 

それにしても、記憶というのは勝手な思い込みだなあ、と思います。

かつての憧れの俳優さんたちは、今も活躍されていますが、やはり年齢を重ねて、それなりに老いを背負っていらっしゃます。

 

もちろん自分もそうなのですが。

 

記憶の中の役者さんがそのまんま年を取らないように、それを見ていた自分もあの頃に戻れる気がする、それが昔語りの良さなのでしょうか?

 

まあ、何を言っても。昔の思い出ですね。

 

今年の大河ドラマは「せごどん」

司馬遼太郎さんの「翔ぶが如く」が原作ではないので、やや違和感、というか、ホームドラマっぽい匂いがいっぱいですが、最近はいよいよ薩長連盟が成立して、討幕に向かうところ。

けっこう見ています。

 

「翔ぶが如く」では大久保役の鹿賀丈史さんが良かったので、今後、瑛太さんがどんな大久保を演じてくれるのか、楽しみにしています。

 

 

まとめ

 

 

テレビがお茶の間にあって、家族で見ていた時代が去り、特に最近はニュース以外にはあまりテレビを見なくなりました。

 

リアルタイムでドラマを見ることもなくなってきました。

あとでネットで見れば十分。

そういう視聴者が増えると、ドラマも変わってゆくのでしょうね。

歌は世に連れ、と同じように、ドラマも変化してゆくのでしょう。

 

大河ドラマではありませんが、1話完結の連続ドラマが増えています。

いや、ほとんどがそうですね。

それもドラマを見やすくする工夫でしょう。

今の中高生も、将来記憶に残るドラマを語るのでしょう。

 

そう思うと、若い感性はいつの時代でも変わらずにちゃんとドラマのメッセージを受け取って、記憶に留めていくのかもしれませんね。

 

・・・・最近のドラマが面白くないのは、感性がすり減っているから?

 

ま、まあ、それもあるのかも。

 

・・・・過去を語るべきではなかったか、と反省に追い込まれてしまいましたね。

 

 

 

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