自粛中とはいえ、高齢者の方の訪問ヘルパーという仕事は続きます。
独居の方の場合、やはり訪問は欠かせませんし、正直、家族のことを考えれば外出を避けたい気持ちもありますが、そうも言っていられません。
まだ自分で生活できる方、買い物なども自分で行ける方は、むしろ訪問は必要ない、と判断されることもあります。
それはそれで良いと思いますし、自身でできることはされた方が良いし、運動にもなります。
高齢者は意識して「運動」を!
その「運動」ですが、特に高齢の方は、外出しないにしても、『運動不足』には注意が必要です。
筋肉は日々、衰えてゆくからです。
たとえば「入院」
1週間ほどの入院でも、筋肉は衰えます。
病院でも早めにリハビリをしてくれますが、とにかく最初は無理をしてでも動くべきです。
今回の外出自粛は、確かに感染を防ぐ意味では大切です。
高齢者で持病のある方は特に、です。
しかし、その一方で、家にこもることで、日光浴や、最低限の運動ができなくなるとしたら、そのリスクも大きいのです。
デイサービスもほぼ現在は停止ですから、家でできる運動を、せめてしていきましょう。
「今日」が一番若い、という事実をしっかり意識して、これ以上衰えないようにすることが大事です。
その下向きのカーブをせめて少しでも『緩やかに』しましょう!!
60代から「家事」を意識しましょう!
これはいわゆる「高齢者」だけのことではありません。
今、65歳以上は「高齢者」となっているようですから、60代の方もできるだけ運動を習慣づけるべきですし、その一番効果的なものは「家事」です。
炊事、洗濯、掃除。
どれも機械がしてくれますが、たとえば掃除。
ぞうきんがけ、してますか?
洗濯。
洗濯物を干す場所はどこですか?
もしも2階ならば、毎日階段を上下しますよね。
マンションではそうもいかないでしょうが。
炊事。
献立を考えて、下ごしらえをして、作る。
その過程で、手順とか、いろいろ考えます。
頭を使いますね、これも大事です。
さらに配偶者を失って独居になる方も増えています。
そんなとき、女性はまだ意欲的で、自身でやっていこうという気持ちも強いです。
・・・が、男性は仕事があればともかく、配偶者を失うことで、話し相手がいなくなり、家事はそもそもしない人が多いので、ヘルパーさんなどの人任せになります。
家にこもりがちになり、世間への関心を失って、近所づきあいもせず、次第に体も頭も老化してしまいます。
人生100年、というのはつまりは100年頑張りましょう、ということ。
人生100年、というのは言うだけなら簡単です。
が、元気で100年、と思ったら努力は必要です。
これで楽ができる、というものではないのです。
もう60歳で定年、あとは年金で悠々暮らす。
そうして70代で亡くなる。というある意味、幸せな時代は終わりました。
「70代で亡くなる」というのは、そこまで老耄せず、認知症にもならず、周りにもさほど迷惑をかけず、まあ、惜しまれて亡くなることができました。
しかし、今は長寿ゆえの認知症、長年の寝たきり、老いてからの「がん」の発見など、さらにいえば、長寿ゆえの貧困まで、さまざまな「長寿」の問題が起きています。
その子供も老齢ですから、「老々介護」の問題もあります。
ヒトの細胞は分裂をくりかえして、組織が再生されていきますが、その細胞分裂の回数には限度があって、それがヒトの寿命を決めているそうです。
こういった研究はまだまだこれからのようですから、すぐには解明はできないでしょう。
しかし、人は日々生きています。
ですから、 肉体を、ひいては頭脳を、できるだけ使い倒して、衰えを防いでいくしかないのです。
元気な高齢者であるためには、努力が必要です。
「家事」という習慣にしてしまえば、努力を努力と思わずにやっていけます。
今多くの高齢者が元気なのは、そうした昔ながらの生活をしてる人が多いから、と言えます。
自分の体を動かして、疲れて夜は熟睡する。
それくらいの生活をしていきたいものです!!