高齢者が「一人旅」を楽しめない国!

 

 

たまたま90歳の方の体験談を聴くことができました。

この方は高齢とはいえ、耳が多少遠いこと、足元がやや覚束無いこと以外は、お元気で、現役の頃は企業のオーナー。

引退後は好きな「一人旅」を楽しまれていましたが、ここ数年不愉快なことが増えたそうです。

 

 

 

 

 

 

タクシーが遠回りをする

 

 

初めての場所でタクシーを利用します。

するとほぼほとんどの車が遠回りをするそうです。

甚だしいのは、まず反対方向に走り出すらしいです。

 

方向が違う、と注意するとなにかブツブツいいながら方向転換するようです。

 

さらに目的地を告げているのに、途中で下ろされることもあるとか。

 

山中の寺院に行きたいのに、途中で降ろされてここまでしか無理です、と言われたこともあったとか。

あとからきたタクシーはちゃんと目当ての寺院まで行っているのに。

戻ってきたその車に乗り込もうとすると、様子を伺っていたのか、始めのタクシーの運転手が「行けます」と言い出した、とか。

 

これは高齢のお客をどう思ってのことなのでしょう?

遠回りされて料金を水増しされるのは、ほとんど当たり前だそうです。

 

 

宿泊を断られる

 

 

予約しておけば(その場合年齢などは聞かれないので)ともかく、たとえば食事だけの予定で、旅館の部屋をとります。

 

最近多い、日帰りで食事と温泉が楽しめるフランですね。

食事のあとで、一泊したくなって、そう伝えると、仲居さんは空室があると言っていたのに、マネージャーが「お部屋の空きがなくて・・・」と断りにきたそうです。

 

「老人がひとりでは心配で、断ってしまったほうが気楽なのじゃろう」

とご本人が言っていましたが、そうなのでしょうか?

 

若い人をお供に連れていけば、まずそんなことはないそうですが、一人旅をのんびり気ままに楽しみたいのに、楽しめない、と言っていました。

 

 

 

「舐めとんのか!」という怒り

 

 

これは、いろいろな場面で感じるそうです。

耳が遠いので補聴器を使っていますが、補聴器というのは微調整が難しくて、周りの機器や環境によっても聞こえにくくなるそうです。

 

ですから、人の話が聞き取りにくいことが多いのですが、そうなると、相手がまともに話をせず、適当に済ませようとするようですね。

たとえばお医者さんでも、きちんと説明してくれる人は少ないといいます。

 

耳が遠いだけで、頭脳はしっかりしているのに、「老人」扱いして(怒!)となるわけです。

 

文書にするとか、一手間かけて、ちゃんとコミュニケーションが取れればいいのですが、そのような工夫がありません。

 

 

高齢化社会と言いながら、また、高齢者が消費を支えているなどと言いながら、高齢者をいわば「食い物」にしているような「詐欺」も増えています。

 

「詐欺」とは言わないかもしれませんが、袋一杯の薬を持っている高齢者を見ると、医者や薬局、薬剤会社が儲けているのだなあ、と思います。

 

4種類以上の薬の服用による副作用については、きちんとした研究さえされていない、という現状。

 

高血圧、気管支、狭心症等の薬を、毎日たくさん飲んでいいのか?と思います。

 

結局は、自分の体は自分で守る、という意識を持たないといけないのでしょうね。

 

 

まとめ

 

 

誰もがゆく道なのですから、そこのところを「よ~く」考えてみましょう、としか言えません。

 

頭脳明晰な高齢者は大勢います。

 

「高齢者」というくくりでは、語ることができません。

 

「若者」も「熟年」も人それぞれ。

その人らしく生きられる社会であることが、一番大切です。

 

「長生きし過ぎた」などという思いを持つことがないような、社会を作ることが急務でしょう。

 

・・・が、この国の現状では難しそうですね。

 

 




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