高齢になって、たとえば一人暮らしだったら、「老人ホーム」を考えます。
夫婦ふたりだとしても、子どもの世話にはなりたくないとなると、「老人ホーム」ですね。
親世代は80歳代ですから、親の兄弟、私からみたら叔父、叔母になるわけですが、すでに老人ホームに移っている人もいますし、検討中の人もいます。
「老人ホーム」と言ってもいろいろあります。
「公的」なホームから「私的」なもの。
終生住んでいられるものから、例えば介護状態になったら出なければいけないもの。
必要な費用も違います。
おそらく今後は、もっと高齢者が増えるのですからそういう施設も整備され、ニーズに応えるものに変わってゆくと思われます。
神戸の、とある施設は、エントランスが明るく広々としていてホテル並み、いえホテル以上かもしれません。
個室には、洗面所とトイレがあって、介護用のベッド、テレビ、小さなクローゼット、書き物机に、化粧台などが備え付けになっています。
食事は食堂で摂り、お風呂は介護士さんが見守ってくれます。
病院も隣接していて安心です。
芦屋にある「高級ホーム」は、元気な人は自炊できるようにキッチンがあります。
家具は備え付けではないので、自分で用意しなければなりません。(ベッドも、全てです)
介護状態になったら、そういう人のための階に移動します。
付属の病院はなくて、常駐のドクターはいますが、病院は自分で手配する必要があります。
このように、いわゆる「高級」と言われるホームにも、さまざまな違いがあります。
ですから、できるだけ資料を集めて、自分が望むものを探しておくべきでしょう。
少なくとも、どんな条件が最低限必要か、考えておくべきではないでしょうか。
「自宅」へのこだわり
ただ、その一方では、住み慣れた家に居たい、と願うひともいます。
在宅医療もどんどん進化しています。
病院ではなく、自宅で最期を迎えたいと願うのは自然なことでもあります。
今住んでいる地域では、医療体制はどうなっているのか、主治医がいれば相談してみるといいでしょう。
また、自宅の改装も早めにしておくべきでしょう。
トイレや浴室の手すり、玄関の出入り用のスロープ、キッチンのIH化など。
まだまだ先のこと、と思いがちですが、(実際そう思ってもいるのですが)いつ何があるかわからないのがこの世の中。
せめて心構えだけでもしておくべきでしょう。
近所に「空家」増えている現状
我が家の近所では、高齢のご夫婦の方が2軒、ホームに入られて1軒は空家のまま、お子さんが時々片付けに来られています。
もう1軒は売られました。
また、一人暮らしだった高齢の女性は、東京に住む息子さんに引き取られました。
知る人がいない東京での暮らしはどうなのでしょうか。
お家は空家のままです。
自分はどうしたいのか、それを貫くには何が必要なのか。
準備はしておかなければいけない、と思うこの頃です。