高齢者のオムツ問題

 

デイサービスでのことです。

デイサービスで、私が見た範囲では、男性は全員オムツをされていて、女性はオムツの人はゼロでした。

車椅子の方は除いて、自力でトイレに行ける方だけの場合です。

 

 

 

 

オムツ利用のわけ

 

 

これはおそらく奥様や家族が男性にたいしてオムツを望むからだろうと思われます。

 

粗相をしたときの片付けが大変なので、そうなるのかなと。

 

女性は自分で洗濯も含めて家事をしますが、男性はおそらく身の回りのことは人任せだったために、高齢になって、家族や奥様にオムツの利用を勧められれると、そうなるのか?と思われます。

 

これは、つまりは下の世話を誰かにお願いせざるを得ない、という状況への第一歩です。

 

人としての尊厳、というと大げさでしょうか?

それがかなり損なわれる状況です。

 

ただ、本当に辛いのは「尊厳が損なわれる」ことではなく、その状況に慣れてしまうことです。

 

もちろん傍で見ていてそう感じるだけで、「慣れる」わけではなくて、仕方ないと諦観するしかないのだろうとも思います。

 

情けない、と思ってみても、そんな状況になってしまえばなんとかその状況と折り合っていくしかないのですから。

 

 

「できなくなってゆく」自分

 

 

かつてはできたことができなくなってゆく。

それが「老い」であると、どこかで認めるようになる。

 

年齢を重ねることは、どこかの段階で「諦め」を知ることなのでしょうね。

また、それは、時間が限られていることを意識するようになることであり、周りから「高齢者」として扱われるのを認めることにもなってゆくのです。

 

98歳になる知人は、多少足元は覚束なくなっているものの、頭はしっかりしています。

 

それでも、一人で外出するときは、タクシーがわざと遠回りする、とか、お店の店員さんが老人だと思って子ども相手に言うようなことを言う、と嘆いて(時には怒って)います。

 

でも電車では堂々と席を譲られているのですが。

 

高齢を嘆きつつ、場合によっては利用する。

それが自然な、(あるいは正しい)高齢期の過ごし方なのかもしれません。

 

 

上手に「老いる」ことができるのは女性?

 

 

結局、身の回りのことにしても、女性はなんとか自分でやっていけそうです。

 

誰かのお世話になるにしても、うまく折り合いをつけていけそうな気がします。

 

もちろん全ては、認知症にならず、ある程度元気なら、という条件付きの話です。

 

できれば、楽しみながら年齢を重ねていきたいものですが、こればかりはどうなるかわかりません。

 

悲観せず、オムツ問題も乗り越えて、明るく生きていきたいものです。

 

 




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