老々介護で共倒れにならないためには「もっとドライに」!!

『老々介護』 が問題になってもう何年もたっています。

しかし、いまだに親の介護のために仕事を辞めて介護に専念する人がいます。

特に親と同居している独身の子どもの場合、親の介護に専念しようとする人が多いようです。

 

 

「その後」までを考える

 

 

一度仕事を辞めてしまうと、再就職は難しくなります。

年齢も50代や60代では、正社員はさらに難しくなりますし、頑張ってもパートです。

 

親の介護には期間がありません。

「いつまで」がわからない、

さらに「進行してゆく」老人の病ですから、認知症でなくても、「老化」は進み、

目、耳、足腰、などが弱くなり、身体介護が必要になってきます。

 

そうなると、子どもは素人ですから、負担が増えることで精神的肉体的に疲労が溜まってしまいます。

親の死後も子どもは生活していかなければなりません。

自分の「老後」すら守れないのであれば、親の面倒をみるべきではありません。

 

そういうことを考えたうえで、仕事を辞めて親の世話をしようと決めるのでしょうか?

 

それはつまり、親に寄生するのと同じです。

仕事を辞めて、親の年金などで暮らしてゆく。

でも、「その後」のことを真剣に考えてはいないのです。

親の年金は子供には引き継がれませんから、親の死後、すぐに困ることになります。

家があり多少の遺産があればまだしも、介護費用や入院費などに相当な金額を使ってしまうと、結局その後に来る自分自身の「老後」が養えなくなってしまいます。

親の面倒は子どもである自分が看る、というのは、確かに昔ながらの「美しい」親子関係かもしれません。

でも社会の環境が違います。

経済的にも、「家族」的にも、人も資産も少なく貧しくなっている現状を見て、「できる」ことを過信しない事が大事です。

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専門家に任せる

 

 

たとえば、介護士の方に聴くと、自分の親の介護は自分がするのではなく、専門家に任せたい、とおっしゃります。

それは自分の親ですと、やはり感情が先に立って、介護のプロとしての普段の仕事ができないと思うから、だそうです。

認知症をはじめ、多くの「高齢者」の様々な要求に応えること、特に身体の介護援助は大変な作業であり、大きな負担です。

それでも、仕事だから遂行できますし、他人だから割り切ってできることでもあります。

食事の補助、オムツ交換、入浴補助、シーツ交換、着替え補助、することはたくさんあります。

ですから施設ではどうしても時間を決めた流れ作業的なものになりがちです。

 

しかし、結果、清潔で快適な状態が保てるのであれば、当の高齢者にとって良いことではありませんか。

 

家族だけでは夜のオムツ交換ができなかったり、入浴ができなかったりで、デイサービスに頼ることが多くなります。

むろん、週に何回かデイサービスを利用すれば家族にとって休養ができますから、あらゆる介護サービスを利用するべきですし、そのほうが高齢者のためでもあります。

 

介護保険を利用すれば、(65歳以上であればだれでも)1割負担で介護サービスを受けることができます。

市役所などを通じて、地域のセンターに相談し、介護認定を申請しましょう。

介護度にはその度合いによってランクがあり、ランクによって受けられるサービスが違ってきます。

どういうサービスが受けられるのか、またどういうサービスを望むのか、よく話し合って、必要なもの選ぶことです。

高齢者自身も、むしろ施設で暮らしたい、と希望する人は多いです。

元気なうちはともかく、健康や生活に不安が出始めると、子どもの世話になるよりは、施設で暮らしたい、と望みます。

ですから、親の希望をきちんと聞いて、情に流されず、冷静に判断することが大事です。

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100年人生の閉じ方もまた自身が決める

 

 

長い人生をどう閉じるか。

これは自分で決めなければならないのです。

子どもも老いてゆくのですから。

親が100歳ならこどもは70~80歳、もはや「子」という以上に同じ高齢者なのですから。

子どもに頼らず、どんなふうに人生を閉じるのか、決めておかなければならないでしょう。

 

 

まとめ

 

自分の両親はもう亡くなりました。

父は20年前、母は1年半前。

母は89歳でしたが、その年齢にしては元気で身の回りのことは全部自分でして、同居の息子の食事の世話もして、娘の私に愚痴をこぼすこともなく、意識を失って倒れてからわずか10日あまりで逝きました。

結婚以来、年に一度程度の里帰りだけで、あとは電話。

もう少しいろいろ話をしておけばよかった、という多少の悔いもありますが、認知症になることもなく生き切った母を尊敬しています。

 

年齢を重ねることは、ある意味、楽しく、衰えなのか成熟なのかよくわからない事を判断しかねて、まあ「成熟」にしておこう、と楽観的に生きています。

それでも肉体的には体力の衰え、特に反射神経の衰えを強く感じています。

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だからこそなのか、いわゆる「アンチエイジング」には興味深々で、新製品をあれこれ試したくなっては後悔しています。

シミ、シワ、たるみ、白髪・・・・。

まあ何と課題が多いこと!!

 

今64歳ですが、この年齢が結構ネックで、もう少し年を取って70歳を超えればまた別の心境になるのではないか、と思っています。

 

老々介護にしても、気持ちとしては「介護される」側に立っています。

一人息子の負担になりたくはないからです。

親の気持ちとしてはみんなそうでしょうが。

ですから、できるだけ「老後」資産は残しておきたいものですが、こればかりは潤沢とはいかず、頭の痛いところです。

今後頑張るしかないでしょうね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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